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信太妻の編曲13(5月4日) [作曲と演奏について]

信太妻の編曲13(5月4日) 

同様に写真のように、「かたもなし」の前に「三重」という節の名称が書かれてあります。

これは有難いことに義太夫にもある節です。

文弥節でも多く出て来る節ですが、義太夫節の「三重」とはかなり違っています。

この部分も長尾閑月さんの録音は、「三重」とは思えない節だったので私なりに変えました。

節の名称の意味するところは、意外と単純だと思っています。

「三重」の意味するところは、明らかに節をなんらかの形で三回重ねる、ということです。

義太夫節の「三重」もそのようになっています。

それで私は、「かたもなし」の部分の「三重」を、義太夫節の「三重」を参考にして作曲してみました。

他にも「イロ」となっている部分で、明らかに「イロ」になっていない部分も全く違う節に作曲しました。 

このように古浄瑠璃や説経浄瑠璃を作曲した300年も400年も前の偉大な先人達が、どのような思いでどんなことを考えながら曲作りをしたかを想像しながら曲を作ることは、私にとってこの上もない楽しみです。

こういった楽しみを他の人にも分け与えることが出来たらどんなに嬉しいか、と思いつつ作曲や本書きを進めています。

今後も古浄瑠璃を作曲する際には、節の名称は私にとって重要な水先案内人になると思います。

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